実食
日本三大珍味のひとつ、からすみ。
ボラの卵巣を塩漬け、塩抜き、天日干しで
乾燥させた物。形状が中国伝来の「唐墨」に
似ている事からそう呼ばれる。
ー民明書房刊 「漢のからすみ」よりー

今日はからすみの作り方をご紹介しようと
思います。
あらかじめ断っておきますが半分自己流です。
こいつの困った所は仕込みの時期が
年間通して繁忙期でもある冬の極狭い時期
なのと、仕入れ金額も張るのでそんな大量に
できないという事。
当時の激務に追われる状況で上司、
所謂兄さんについて教えてもらうなんて事が
許される状況ではなかったんですね。
なので自分も仕事に追われながら横目で
盗み見てメモをしたり、終わってから直接
聞いたりしながら自分なりにレシピに
落とし込んでいた、といった具合なんです。
あれから何年か立ち、少しそういう自由が
許されるようになってきたので、
思い出しながら、もっと美味しくなるよう
なるべく仕込むようにしているんですね。
仕入れ
1日目 長崎産のボラの卵巣を仕入れ。
お値段は・・・(*_*;) ←こんな顔になる感じ
からすみ掃除1
血抜きの工程
竹串でなぞりながら血をかきだしていく。
根気のいる作業です。
からすみ掃除2
少しづつ、
からすみ掃除3
毛細血管の血も残っていると仕上がりが
黒くなるので、慎重になぞりながら出していく。
血の抜けたからすみ
4時間後、奇麗に血をとり終わる。
この時点でけっこう疲弊してます。
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ここから塩をあてて水分を抜いていきます。
精製塩はだめです。粗塩を使う。
毎回違う塩を使って変化をみてますが
今回はこの2種類をブレンドで。
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がっつり塩をあてて冷蔵庫で保管。
水の上がるからすみ
2日目 水が上がってくるのでもう一度
新しく塩を打ち直す。
塩をうちなおす
これを繰り返しながら一週間程塩漬けに
して、しっかり水分を抜く。
からすみ抜けた
8日目 水分の抜けたボラの卵巣。
ここから今度は塩を抜く工程に入ります。
塩を抜く1
最初から水に漬けません。
誘い水といって濃いめの塩水に漬けこみ
浸透圧を利用して徐々に塩分濃度を下げながら
ゆっくりと塩を抜いていく。
この工程の一番難しい所は
個体差で早く抜けるやつとそうでないやつが
でてくる所です。最終的に同じ抜け方に
なるよう、塩分濃度を調整していきます。
抜き終わり1
14日目 さわってみて三分の一程まだ芯が
残っている状態。この後は日本酒に漬けて
さらに塩を抜いていく。
酒で抜く
日本酒は自分が飲んで美味しいと
思う物を使うようにしています。
正直原価計算するのが怖いです。
ここから芯がなくなるくらいまで
塩を抜いていきます。
抜き終わり2
19日目 ようやく塩抜きが終了。
仕入れから塩漬けと塩抜きの工程だけで
けっこうかかります。ここまでやって
ようやく干しの工程に入ります。
干し
通常は抜き板と呼ばれる板に乗せて
干しますが、今回はある目的の為に
干し篭で干しています。
通常完成品のからすみは表面の薄皮を
剥くんですが、その皮を柔らかく仕上げる
事でそのまま使えないかなと思い、
その為に干し篭で干して下からの風も
当てるようにし昼は天日で、夜は敢えて
湿度のある冷蔵庫にいれて毎日焼酎を
振って干しの工程をすすめていこうと思います。
2干し
21日目 毎日ひっくり返しながら、
焼酎を霧吹きで吹いてを繰り返す。
干し3
25日目 少し水分が抜け色が
ついてきました。
毎日ひっくり返しては焼酎を吹き、
昼は天日、夜は冷蔵庫を繰り返します。
完成
35日目 ようやく完成です。
仕入れから実に一か月ちょっと。
ただでさえ仕入れが高いのにプラス
この手間です。
完成品のお値段も張るわけですね。
薄皮が柔らかく仕上がったか試食
してみましょう。
実食
程よいからすみの塩気と、この時期の
蕪の甘さが口の中で上手く調和します。
薄皮も狙い通り柔らかく仕上がり
またひとつ勉強になりました。

こういう珍味系の食材は存在は知っていても
そのお値段の具合から言って中々
身近な物とは言い難いですよね。
高級な物という印象を持たれている方は
多いと思いますが、改めてこういう工程を経て
作られているというのを知る事で
また違った印象を持ってもらえたら
嬉しく思います。


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