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釣りをしているといろんな体験を
するもんです。今回はまた違った切り口
でのある意味恐怖、不思議体験を
ご紹介。
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①ニアミスと聖水
磯ヒラに挑戦すべく新規開拓の下見を
重ねている時の事。
そのポイントはマップを見た感じでは
結構な断崖で下へ降りるのは無理だろうと推測している場所だった。
一応行ってみると一カ所だけへつって
降りれそうなとこがあり、
おそるおそる降りてみた。
どうにか海面近くの岩場まで降り
あー、けどこのスペースじゃ竿は出せんかな
と下を覗こうとした瞬間。
黒い何かがザバン!と海面から顔を出した。
ウェットスーツに身を包んだ素潜りの
漁師だった。お互いこんなとこに人が
いると思ってなくて、ウワーッ!と変な
声を上げてしまった。
向こうは仕事、こっちは趣味。
非があるとすればこちらだろう。
驚かせた事を謝罪し、崖を登った。
驚いたはずみで我慢していたお小水が少し
漏れてウェーダー越しに冷やっとした
感触があったが考えないようにした。

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②アカエイの洗礼
釣りを始めて少したった頃、陸っぱりだけでは感じる事のできない情報を得る為、
ェーディングに挑戦したくなり
装備を調え、河川に浸かってみようと
思った。アカエイの存在は
知っていたし、毒針をもつ個体として
警戒すべきという認識はもっていた。
全くの手探りであったが、昼の干潮時に
下見に来ていたのでどこらへんにブレイクがあって、そこからの水深もある程度は
把握していた。上げ3分くらいから
エントリーしてブレイクを沿わせるように
セオリー通り表層から探る。
一投目からエイがかかる。怖いので
岸までズリ上げる。
また最初の立ち位置に戻ったが
エイは上を泳いでんのかな?また
引っ掛けるの嫌やなとボトムを探ったら
またエイを掛けた。
結局このあと中層でもエイ、表層に戻しても
エイ。4匹も立て続けにかけ開始1時間ちょい
で腕はパンパンになっていた。
何も記念すべきウェーディング一回目に
こげんエイがこんでも・・・
心が折れ、帰りがけにも泳ぐエイを何匹も
見た。巣窟に入りこんでいたようだ。
少しトラウマになって暫く浸かる勇気が
持てなかった。

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③にゃんこ先生からの忠告
その日は朝からやたら猫を見る日だった。
なんか目もあうし、、と
普段ならその程度で気にも止めない。
その日の夜、満潮からの下げ潮にあわせて
浸かっていた。地形は把握しているのに
根掛かるはずのないとこでルアーロストを
したり、??地形かわったんかな?と
少し狼狽しながら流れが出るのを待った。
やがて流れが効きはじめライズが
出始める。そろそろか・・・
本命は少し沖の背の向こう側の
ブレイクだ。流れを逆算しアップにキャスト
ライン先行でブレイク上でターンがかかる。
ガツ! 良いサイズの予感。
慎重に寄せネットに手を伸ばす。
目測70はありそうだがその時である。
何かに引っ掛かりネットが外れない。
え?何?引っかかるとかある?
想定してない自体に意識が一瞬そっちに
いく。同時にエラ洗いが起きた後
ラインテンションが抜けた。。
ネットは何にも引っかかってなかった。
くそ~、ついてないなー。
気を取り直してもう一度キャスト。
さっきより流れが強くなり、もうここだと
いうとこにドンピシャで決まる。
出る。これは出るやろ、、
ドスン!この一瞬動かん感じ。
さっきよりでかいでー!フッキングを
入れようとあわせると緩めてないドラグが
何故かユルユルに。
うわっヤバイ!そっちに走ったらいかん!
ドラグを締め直しパワーファイトに入ろうと
した時ドスっ!っと脇腹に鈍い痛みが走る
いてっ!痛みの先を見ると流れにのった
でかい流木が自分を直撃していた。
えっ?嘘やろ。こんな逆奇跡ある?
恐らく良いサイズのシーバスには
そのまま走られラインは下流側の
ストラクチャーに巻かれブレイクしていた。
一連のあまりに低い確率の連続に
心がポキっと折れた。このまま続けても
ろくな事が起きないだろう。
脇腹に鈍い痛みを感じながら、あれは
にゃんこ先生からの忠告だったのかも
知れないと思う事にした。

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④伏兵に斬られる
基本釣行中に尿意や便意を催す事はない。
そういう体になってるんでしょう。
けどたまーにビッグウェーブがくる時が
ある。大体何の前触れもなく訪れる。
その日も浸かっている時だった。
急に腹が痛くなる。グルルルル・・・
体は冷たいはずなのに汗が噴き出す。
腰ぐらいまで浸かっている今、岸まで
戻るのに体を動かす事がリスキーだし、
戻っても近くにトイレはない。
ここは気合いで引っ込めるしかない、
今までだってこんな局面はあった。
そして打ち勝ってきた自負が
ある。信じろ!自分を!
静寂の闇の中で心を無にする。
息を大きく吸い深く吐く。今思えば
某アニメでいうとこの全集中、常駐である。
この時は鬼にも勝てただろう。
心の中であれほど荒れていた波が収まり
凪に変わりつつあるのを感じた。
勝った・・・。そう思った時でかいボラが
目の前で水面を割って飛び出てきた、、
3分後、すごすごと岸に上がる漢の目には
涙が浮かんでいた。
便の呼吸・終の型、敗北。。


こうして振り返ると事件のほとんどが
浸かってる時なんですよね。自分ひょっと
したら適正がないのかも知れません。。







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