無念の撤退
ー前振りー
最近仕事休めてないんだよねーと少し家族に
アピールしながらこっそりと釣りに向かう。
家族サービス?そりゃ大事ですよ!当たり前じゃ
ないですか!ただ仕事が休めない事にはその時間も
捻出のしようがありませんから致し方ないです。
勤務シフト的には休みかもしれませんよ?けどほら、
僕の働いているとこなんて釣りを謳っているのに
その従業員が釣りを知らない、やらないなんて
お客様への冒涜でしょ?これは立派な仕事です。
あ~、今日も休日出勤かー、社畜の鏡やなー。
俺は悪くない、俺は悪くない・・
と自分に言い聞かせ精神の安定を図る。。

最近は入ってくるアフターの調査の為博多湾でも
端っこエリアに絞って釣行しています。
全然釣れてませんけどね・・良いんです。最初は
こんなもんです。継続する限り嚙み合わない歯車が
かみ合う瞬間がどこかで必ずやってくる事を
初心者時代に経験してますから。
ただ事情が違うのは時間の制限がある事ですかね。
せいぜい今から〇〇くらいの間で
状況は大分変ってくると思うんですけどね、たぶん。
ゴロタ
ほぼ新規のポイントばかりで、昼の干潮に下見を
出来てたら一番良いんですが、ぶっつけ本番も
けっこうある。ポイントについたら予報と違い風が
強すぎてうねりがけっこう強いので断念。
うー、ここやりたかったのになー。まだ沖の水温が
例年より低め情報をもらっているので今日も
期待値的には高くないけど竿を出す限り可能性は
ゼロではないですからね、諦めて次のポイントへ移動
砂利
2か所目。冬に一度下見して沖にけっこう
はっきりしたブレイクがあるのを発見している所。
ブレイクの位置が遠いのでけっこうディープに
浸からないと届かないポイント。潮位的には
今から上げなので上げ5分くらいまでしか
投げれんやろなー。
葦
冬になかった葦?が群生している。
しなる我が竿、葦の茂みに漢のロマン・・か。
しょうもない事を考えながら慎重かつ大胆に
腰上まで浸かっていく。
マイクロ
マイクロがいっぱい。ハクもおるけど圧倒的に多いのは
茶色い浮いたり沈んだりするトリッキーバチ。
こいつらベイトになんのかな?う~ん、微妙。
IMG02296
程なくして上げ潮が入ってきたのか足が
締めつけられ始める。あっ水が冷たい。。
やっぱ海の水はまだスイッチを入れる水温に
なってないのかなー。
(今思えばこの水の冷たさを感じてる段階で
 悲劇は始まっていたのかも知れない)
ワンダー80
ハクの波紋が散見されるのでとりあえずワンダー
というか冬の下見でなかった葦?が一面に群生
してるので上しか引けないのです。過去の釣行記を
見直してもアフターと思われるグッドサイズは
ほぼレンジが下なんですよね。本当は中層か
その下のレンジを引きたいのですが、考える。
①過去の釣行記を信じるなら上しか引けないこの
 場所はやめるべき
②これが群生してるからマイクロの付き場に
 なっていてそれを捕食するやつも身を潜めながら
 捕食できるはずなので粘るべき
何て迷っていると足元を明らかに暖かい水の感触が
おっ!マジかこの局面で暖かい潮入ってきた?
ひょっとして大チャンスなんじゃね?
しかもちょうど葦?の群生地の切れ目を見つける。
迷わずルアーチェンジする
ローリングベイト
この時期の一番実績高い歴戦のローリングベイト。
(少し錆びてますけど、フックはキンキンです)
これでもういけるとこまでやると決める。
上げも5分を超え後退しつつもうブレイクに届かなく
なるまで考え付く限りのアプローチを続けて
無事に何事もなく終了。。
ク〇がっ!入ってこいよコノヤロー
ブツブツ言いながらジャブジャブと陸に上がろうと
すると急に足が重くなる。。えっ?何?
ジャポン、ダプン。
・・・し、浸水しとる。しかも超ド派手に。
ステッキ
今日はウェーダーを履いてきてしまったのでそのまま
ダポン、ダポン言わせながらしょんぼり帰路につく。
戻ってウェーダーを脱ぐと
ウェーダードボドボ
最悪や、この溜まり具合はピンホールじゃねーな。
がっつりや。最近膝上までが多かったから
気付かんかったんか、前に磯場で滑って擦った時か。
終わった。何だよーさっきの温い潮も浸水した水が
体温であったまってただけなんか。くそー。
ここである事を思い出してしまう。
びしょびしょ
今日は仕事と言って家を出たのだ。何故仕事で
下半身がズブズブになる事態になったのか、を
嫁に説明しないといけない。この量の洗濯物を
こっそりとばれないように忍ばせるのは不可能だ、
最近の我が家は夜に洗濯をする悪習があるのだ。
「逆ギレしかない・・」パンツ一丁でおじさんは
決意を込めそう呟く。公然ワイセツギリギリのパンツ姿で
駐車場から家の玄関までを夜中に駆け抜けるという
第一関門を無事潜り抜け、玄関の前でイメトレする。
一部の隙も見せず最後までこちらの言い分だけを
言い放ち向こうに何も言わせてはいけない。
ラマーズ法で呼吸を整え、玄関を空ける。
洗濯機の回る音がする、いる・・奴はいつものように
お洗濯をしている。そこに向かう足音からもう
戦いは始まっているのだ。
ドスドスと怒りを伴う足音を演出しつつ
「あー、マジ最悪やん!」のワンフレーズも入れる。
手にはぐっしょり濡れた洗濯物とパンツ一丁の俺。
嫁「あっ?あんたどうし・・・・」
俺「最悪よ!!着替えて帰ろうとしたらイケスのポンプが
 破裂してくさ!!応急で止めるのにコックひねらな
 いかんで誰もおらんし、俺がやるしかないやろ?
 俺も被害者やけんね!」
捲し立てられてポカーンとする嫁を横目に
俺「マジたまらんよ!体冷えたけん先に風呂入るわ!」
と言いつつ洗濯物をぽいっと置いて素早く風呂場に
入り、ドアをピシャっと閉める。。
シャワーを出しつつ聞き耳を立てる。ドアの向こうで嫁が
「服ぐちゃぐちゃやん、大変やったねぇ」と
呟いたのを確認し、胸を撫でおろす。
勝った・・完全な勝利だ。まさかドアの向こうで
プラトーンのエアリス軍曹さながらのポーズをとる俺の
姿など想像もしていないだろう。
ウェーディングをしたくて購入してから3年。
中々酷使したと思うけどよくもってくれたと感謝したい
あなたのおかげで私の尊厳は守られました(笑)。



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